コンポストとの戦いの日々

野菜作りをされている人であれば多くの人が堆肥作りにチャレンジするのではないでしょうか。
わざわざ時間と手間をかけて作らなくても売っているものを買えばいいわけですが、毎日の料理で出る生ごみや雑草などを利用して堆肥を作ることが出来れば燃えるゴミとして捨てる量も減らすことが出来ますし、エコに貢献できているような気がします。

そんな軽い気持ちで家庭菜園を始めてすぐに堆肥作りを始めました。

実家で埋め込み型のコンポスターを見ていたこともあり、なんとかなるだろうと思ったのです。

コンポストとは堆肥のことで、容器そのものはコンポスターというらしいです。

さてコンポスターは何種類かありますが、売っている商品としては地面に埋め込むタイプと、蓋付きで下に蛇口がついているタイプの2種類をよく見かけると思います。

実際に使っていませんので間違いもあるかもしれませんが、2種類の特徴はだいたい下記のようになります。

・地面に設置するタイプ

地面に穴を掘ってコンポストを設置します。蓋がついており生ごみは雑草を毎日投入していき、土を適量かぶせていきます。

容器が一杯になったら半年~一年間熟成させ完熟堆肥をつくります。

熟成期間の関係から2個あった方が使いやすいようです。

・蓋付きのプラスチック容器で下に蛇口がついているタイプ

基本的に行う作業自体は同じです。
ある程度発酵すると蛇口部分から液肥が取り出せます。
水分が多いと腐敗するので、適度に水分を取り出す必要があります。

どちらのタイプも空気に触れさせない(もちろん多少は触れますが)嫌気性タイプの発酵です。酸素を嫌う嫌気性微生物の働きによって有機物を分解し堆肥化します。

(メタン発酵などよも呼ばれます。)

発酵が不足していると植物に悪影響が出るなど、堆肥としては扱いが少し難しいですね。
器具がなく家庭で気軽につくれるタイプとしてはダンボールコンポストというものもあります。
こちらは通気性の良い入れ物に土や生ごみを投入し、好気性微生物の働きにより有機物を分解します。
好気性発酵では発酵工程で70度近くまで温度が上昇することもあり、雑草の種や病害虫は死滅すると言われています。
扱いやすいのはこちらのタイプですね。

しかし通気性が良い=虫も入りやすい。という問題があります。

失敗すると堆肥作りにお邪魔な虫さんがやってきます。
これらは小さな隙間でも卵を産みつけますので油断できません。

私は当初好気性発酵でトライしていたのですが、やはり虫の問題から方法を模索し、最近嫌気性と好気性を組み合わせる方法で堆肥作りをしています。

容器が3種類要るのでそれなりに場所が必要です。

まず普通の蓋付きのバケツ(以後バケツ1)に生ごみや雑草を入れていきます。
私の家ではだいたい一週間で一杯になります。
バケツの底には水抜き用の穴をあけています。
次の段階で同じように水抜き機能のあるバケツ(以後バケツ2)にバケツ1の中身を移動させ一番上を土で覆い空気を遮断します。虫の侵入防止の意味もあります。
そのまま一週間放置し嫌気状態で熟成させます。

見た目には変化は見られませんが、この状態でもある程度分解されているようです。

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*バケツ2の中です。土で囲います。

最後に通気性のある容器(私はダンボールの中に麻袋を入れています)に土と枯葉などを入れバケツ2の中身と混ぜて好気性発酵させていきます。
一見最初から通気性のある容器に入れても同じように思うかもしれませんが、分解の勢いが違います。
おそらく嫌気性状態で酸性に傾き、有機物が分解されやすい状態になっているのでしょう。
通気容器に入れた翌日には発熱が始まることが多いです。
あとは毎日撹拌させ空気が取り込むようにすれば一気に分解されていきます。
出来上がった堆肥はふるいにかけて、分解途中のものは次の生ごみに混ぜて戻し堆肥として使います。

分解されているものは袋などにしばらく保管して落ち着いたころに堆肥として使いましょう。

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完成後の堆肥です。ここから保存用袋に入れて一ヶ月ほど寝かせてから使います。

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